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インターネットで古物商

古物商許可申請サポート委員会
インターネットで古物商

インターネットで古物商

最近はインターネットビジネスが盛んです。


また行政もITサービスの向上に向けて色々と政策を打ち出しております。当然、古物売買もインターネットを通じて行われており、これからますます増えてくるでしょう。

実際、古物商については知識と金銭面での参入障壁がそれほど高くないため、インターネットを利用して 古物商を営んでいる方(以下、ネット古物商という)が多くいらっしゃいます。インターネットを使っての古物売買は、インターネット環境とデジタルカメラがあれば、家庭の不用品等を資本にすぐ始められますが、主として流通などの目的で仕入れたものを販売するのであれば、やはり古物商の許可取得が必須です。

経済産業省は平成18年2月の電子商取引等に関する準則の改訂のなかで、「インターネット・オークションに参加して古物の売買等の営業を行う者は、古物商の許可を受けなければならないは当然である。」としています。

では、インターネットで古物商をやるには、ネット古物商になるにはどうすればいいのかというと、特別なことは必要ありません。ネット古物商とはいっても、ホームページを使用して古物商を営む場合にのみ、古物商許可申請時に古物商許可申請書の別紙に古物商の営業に用いるURLを書き込み、そのURLのドメインが確かに自分のものであると推測されるような資料を提出すればOKです(法律的には疎明資料の提出)。この資料はそれほど厳密に証明するような資料でなくとも良く、プロバイダ等から交付されたURLの割り当てを受けた通知書の写し等や契約ページをプリントアウトしたものなど、古物商申請者(の代表者)と古物商の営業に用いるURLが同時に記載されているものがいいとされています。ただ、そのようなものが特にない場合には古物商の営業に用いるURLのページをプリントアウトするだけでよしとされる場合もあるようです。このあたりは担当者の方に直接問い合わせるとよいでしょう。

こうして別紙に古物商の営業に用いるURLを記載したならば、古物商の許可取得後、ホームページの見やすい場所に営業者の名称、古物商許可を受けた公安委員会、許可番号を記し、ネット古物商を始めます。

ホームページを使用せずに、単にインターネットを利用して古物商を営む場合には、以上のような手続きは関係ありません。

※オークションサイトにストアを出店する場合は必要。

ただ、古物商の許可取得後、古物商の営業にホームページを使用したいとなれば、古物商営業用のホームページの開設から2週間以内に届出ればOKです。

古物商そのものではなく、いわゆるインターネット・オークション(古物競りあっせん業者)をやる場合には、オークションを始めてから2週間以内に管轄警察署にオークションを始めた旨の届出を出さなければなりません。

尚、古物営業法10条には別の競り売り規定がありますが、これは古物商が古物市場以外のところで競りをする場合の規定であり、最初からオークションをしているオークション業者には直接関係はありません。

この際、個人であれば住民票の写し(外国人なら外国人登録証の写し)、法人ならば定款の写しと登記簿謄本の写しの添付が必要です。

当然ながら、通常の古物商の場合でもオークションの場合でも、古物商の営業に用いるURLを変更した場合には、新たなURLについての届出をしなければなりません。


ネット古物商は相手方をどう確認すべきか?

インターネットで古物商が古物取引を行う際にも、古物商に規制を及ぼす意味が盗品等の散逸防止にあることに変わりありません。しかしながらインターネットで取引を行う場合、その取引は非対面取引となり、相手の身分確認をするのが極めて困難となります。そのため、施行規則ではインターネットでの取引における身分確認については以下を要求しています。

  1. 相手方から電子署名の入ったメールの送信を受けること。

  2. 相手方から印鑑登録証明書の交付を受け、そこで印鑑証明を受けている印鑑を押印した書面の送付を受けること。
  3. 相手方に対して本人限定受取郵便物等を送付して、その到達をもって確認すること。
  4. 相手方に対して本人限定受取郵便物等により古物の代金等を送付する契約を結ぶこと。
  5. 相手方から住民票の写し等の送付を受け、そこに記載された住所あてに配達記録郵便物等を転送しない取扱いで送付して、その到達を確かめること。
  6. 相手方から住民票の写し等の送付を受け、そこに記載された本人の名義の預貯金口座等に古物の代金を入金する契約を結ぶこと。

  7. 相手方から身分証明書、運転免許証、国民健康保険被保険者証等のコピーの送付を受け、そこに記載された住所あてに配達記録郵便物等を転送しない取扱いで送付して、その到達を確かめ、あわせて、そのコピーに記載された本人の名義の預貯金口座等に古物の代金を入金する契約を結ぶこと(そのコピーを取引の記録とともに保存することとする)。

古物商は、これらの手段で相手方が間違いなく本人であることを確認できるようにしたうえで、取引を行わなければなりません。

尚、古物商が上記手段で一度確認をとった相手方と2回目以降の取引を行う場合には、古物商がIDとパスワードの送信を受ける等により、相手方の真偽を確認するための措置を既にとっていることを確かめることで足りるものとされています。


認定制度

オークション業者は、そのオークションの実施方法が、国家公安委員会規則で定める基準に適合することについて、公安委員会に申請して認定を受けることができます。認定を受けた場合はその旨と認定を受けた表示をオークションの画面上に表示することができます。

認定を受けるにはまた別個の申請手続が必要となり、書類を揃えて実費として17,000円を納付する必要があります。

必要書類は、

個人の場合には、

  1. 経歴書
  2. 誓約書
  3. 業務の実施の方法が古物営業法施行規則第19条の5において定める盗品等の売買の防止等に資する方法の基準に適合することを説明した書類

法人の場合には、

  1. 役員の住民票
  2. 役員の誓約書、経歴書
  3. 業務の実施の方法が古物営業法施行規則第19条の5において定める盗品等の売買の防止等に資する方法の基準に適合することを説明した書類
  4. が必要となります。

尚、外国の競り売り業者が日本国内向けにオークションをする場合には外国古物競りあっせん業者等の認定という少し違った認定を受けます。

という認定制度ではありますが、実際のところは中小はおろか大手のネットオークションサイトなどでも認定の表示を見かけることはほとんどありません。はっきりとした理由は分かりませんが、取ったからといって特別何かをできるようになるわけでもないし、そもそもこうした制度についての認知が少ないために取得するメリットが少ないこと、結局のところオークションが成功するしないは認定制度の有無というよりも商品の数に応じて決まること、などがあまり広がらない理由ではないかと思います。

従って、認定を受けるか否かは完全に自主的判断に任されてしかるべきかと思います。

古物商がインターネットで古物を扱う時の注意点

ここでは主として古物商許可申請に関する問題を取り扱っていますが、実際に古物商としてインターネットで古物を扱う際に問題となりがちなのは、古物商許可申請や届出申請などに関するものや、盗品が入っていたりしたなどの古物商に課せられる義務に関するものよりも、商取引に関するトラブルの方が圧倒的に多いようです。

古物商に課せられる義務のなかで問題が生じそうなのが、古物台帳の記載です。ネット 古物商の場合、オークションで取引をすれば、台帳に基づく項目をしっかり集めるのは困難です。ただ、例えば仕入れた商品の販売元が犯罪に関与していた場合、その仕入れ元が誰であったのか、そして自分が犯罪に関与していないということがわかれば、古物台帳の目的が果たせますので、古物商としてはメールやヤフーなどの取引履歴をもとにデータを保管して、台帳に記載するのがよいと思われます。

古物商を営むうえで起こる商取引に関するトラブルというと、「思っていたのと色合いとかが違うから返品する」とか「オークションでトラブルになった」などよくありがちなものですね。

これらについては一律にどうすべきという回答を示すことはできませんが、前者については形状などを明示し、複数角度からの商品写真を掲載していればそこから先は買った側の問題でもあり、売主たる 古物商が返品を受け付けなければならないということはないようです。後者については事実上インターネット・オークションなどをやる場合には不可避の事柄であり、悪質なもの以外については当事者で問題にしてもらうしかないでしょう。

なお、こうしたインターネット取引で問題が起きた場合には、古物商つまり業者の側は商工会議所若しくは経済産業省の情報経済課や消費経済政策課などに問い合わせれば専門的な回答を得られるようです。

消費者の側は最寄りの消費者生活センターなどに問い合わせるのが一番確実でしょう。